おしらせ

更なる救護事業の向上に向けて
〜URJオフロードトレーニング編〜

第3回目の今回は2013年11月13日に行われた、「オフロードトレーニング」についてお送りいたします。 Priv.事務局である里見も参加者としてトレーニングに参加しましたのでご報告いたします。

救護の現場ではいかに早く現場に到着し、応急処置を行うかで傷病者の予後は大きく変わります。重篤な外傷を負ってしまうと救急現場活動のために許される時間は極めて短く、プラチナタイムと言われる受傷後10分以内での応急処置、搬送が重要となります。その貴重な時間を確保するためにも傷病者への素早い接触が必要となります。それを実現させる方法のひとつとして、狭い道や悪路の走行が可能なオフロードモーターサイクルを使用した移動は有効であると考えられます。 今後、増えるであろうモーターサイクルを使用した救護活動を安全に機能させるために今回このような「オフロードトレーニング」が企画されました。
今回行われた「オフロードトレーニング」はオーストリアに本拠を置くモーターサイクルメーカーの日本法人であり、オフロードシーンでは誰もが知っているメジャーブランドであるPriv.賛助会員「カ・テ・エム ジャパン株式会社(以下、KTMジャパン様)」のご協力のもと、JNCCやWEXの救護、その他の救護の現場でもモーターサイクルを使用しているPriv.法人会員「株式会社ピースフル(以下、ピースフル様)」、被災地活動、救護活動、救護活動に関する勉強会及びトレーニングを行っているPriv.法人会員「ユニバーサル・レスキュー・ジャパン(以下、URJ様)」の2社により「救護チームが救護されないように!!」というテーマでトレーニングが行われました。 前回は悪天候により猿ヶ島での開催を断念してしまったため、今回は念願の開催となりました。
まだ、朝日が眩しい時間に現地へ到着。場所は千葉県勝浦市にある「勝浦MMP」です。 今回はKTMジャパン様より7台もの車両(250EXC-F,200EXC,450SX-F,350EXC-F SIX DAYS 2013MY,250SX-F,FREERIDE,FREERIDE LOW)をご用意して頂きました。
車両とテントの準備を整え参加者の顔合わせです。 豪華な講師陣はJNCCで大活躍されている「矢野 和都 選手(クラス:JNCC AA)」、「石戸谷 蓮 選手(クラス:JNCC AA)」、「川村 真理子 選手(クラス:JNCC A)」の3名です。
準備を整えたら早速出発です。「勝浦MMP」は土、岩、砂利、泥等々様々な路面状態であり、アップダウンもあり、初心者から上級者まで練習をするには最適な場所です。  午前中は2チームに分かれ、それぞれエンデューロコースと練習用コースを走り、基本的なコースの走り方やライディングフォーム、モーターサイクルの起こし方を教えていただきました。ご丁寧に細かく教えていただき、参加者の皆さんも熱心に聴いていました。
お昼も豪華BBQでした。大量のお肉や焼きそば、暖かい豚汁をいただきました。気持ちの良い天気の中で満腹になり、朝も早かったため、眠たくなりそうでしたが貴重な時間を有意義にするために午後も練習です。
午後も2グループに分かれ、午前中に学んだことを活かし、より実践的なコースに挑みました。午前中とは違い、難しいコースに悪戦苦闘を繰り返す時間でしたが、確実に少しずつ上達している自分を感じることのできる時間でした。コースをクリアする参加者もいれば、なかなかクリアできず悔しい思いをする参加者もいましたが、トレーニングを重ねればクリアできると思ったのではないでしょうか。
トレーニングに集中していると時間の流れも早く感じます。あっという間に太陽が傾いてきてしまいました。午後の練習も終了です。まだまだ練習したいという気持ちを抑えつつ、撤収作業に移りました。
モーターサイクルの活用は、オンロードでのマラソンイベントでの救護に活用できるほか、オフロードでの山岳救助、林道を走行するマラソンやトレイルランニングなど、多くの場面で機動性を高められます。救急救命士やライフガードが特にオフロードバイクを扱えれば、救える命が増えることも大いに期待できます。しかし、今回参加した多くのメンバーはまだまだ実用にはトレーニング不足であることを実感しました。人命救助のため、日々練習あるのみ。また第2回目の開催ができることを期待しつつ、オフロードバイクに乗る機会を増やしていきたいと思います。
今回の企画を実行していただくにあたり、トレーニングの準備、場所の確保、車両の手配、ご指導、BBQの準備等々、大変お忙しい中KTMジャパン様にご用意いただきました。この場をお借りして深くお礼申し上げます。ありがとうございました。